医療法人 原三信病院
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下肢動脈エコー検査

どんな検査?

身体の腰から下の部分である下肢の動脈の血管に、超音波(エコー)をあて画像として映し出し、動脈硬化¹⁾がないかや血管に詰まりがないかを調べます。

何がわかるの?

歩くと足が痛くなるといった場合に閉塞性動脈硬化症²⁾の診断や動脈硬化の進行度がわかります。

下肢動脈のエコー比較

下肢の血管に超音波をあてると、エコー画像ではこのように映し出されます。(違いがわかりやすいよう、血の流れている部分に色をつけています。)
上の正常な方に比べて下の方は、ほぼ色がないことから、血の流れが止まっているほどに遅いことがわかります。
このことから、重度の血管の詰まりが疑われます。

正常な方の場合、波形の山は大きく、上と下また上と3つの山が見られます。

上の正常な方に比べ、波形の山の高さが低くなっており、上のみの山になっています。このことから、血管を流れる血流の速さが遅くなっていることがわかります。血流の速さが遅くなっていることから、血管に詰まりがあることが推測できます。

検査の流れ・方法

①検査する部分が膝より上の場合は、ズボンを脱ぐか下げていただきます。膝より下の場合は、ズボンを上げていただきます。
②ベッドに仰向けになってください。
③部屋の明かりを消し、暗い部屋で検査を行います。
④検査する部分にゼリーを塗ります。
⑤下肢の動脈部分に超音波をあて、血流を見ながら、詰まりや狭いところ、細いところがないかを検査します。血流を観察しますので血液が流れる音が聞こえることがあります。
⑥ゼリーを拭き取るためのティッシュをお渡しするので拭き取っていただきます。

その他

注意すること

●食事の制限はありません。
●ゼリーが胸につきますのでお風呂は検査後にお願いします。
●骨粗しょう症や胸部の骨折および打撲などで痛みがある時は事前にお申し出ください。

用語・略語解説

1)動脈硬化 動脈の血管の壁が、コレステロールの沈着などにより次第に厚みを増し、硬くなり弾力がなくなってしまう状態で血液の通り道が狭くなります。
2)閉塞性動脈硬化症 足の血管の動脈硬化が進み、血管が細くなったり、詰まったりして、足先への充分な血流が保てなくなる病気。