下部消化管検査(注腸検査)
どんな検査?
カテーテル(直径1cm程でバリウムや空気を入れるための管)を肛門から大腸の一部である直腸内に約5cm~7cm挿入し造影剤1)(バリウム2))を注入し、大腸に異常がないかX線撮影をする検査です。
何がわかるの?
■大腸(盲腸・上行/横行/下行/S状結腸・直腸・肛門)の形状や粘膜面の状態
■憩室3)・ポリープ・狭窄・炎症・腫瘍などの有無
検査の流れ
撮影方法は以下の通りで、25枚前後の撮影をします。※検査当日は絶食となります
①衣類と下着を全部脱いで、上下の検査着に着替えます。
②検査の前に腸の動きを止める薬(ブスコパン4)等)を肩に注射します。
③検査台に上がり左半身を下にして横になってください。お尻からカテーテルを入れます。
④カテーテルからバリウムを入れていきます。
次に空気を入れていきますので多少お腹が張った感じになりますが、検査が終わるまで我慢してください。
⑤医師のマイクの指示に合わせて角度を変えながら撮影をしていきます。
(左右に体を傾けたり、回転したりしながら撮影をします)
⑥機械でお腹を押さえて撮影する時があります。痛かったら遠慮なくお申し出ください。
⑦カテーテルを抜き、直腸の撮影をしたら検査終了です。
⑧検査終了後は、すぐに検査室内のトイレでバリウムやガスを出してください。
その他
注意すること
●検査前日の昼食より腸透視食と下剤の服用があります。
●検査当日は絶食です。
●緑内障、前立腺肥大、心疾患(不整脈など)の既往のある方はお申し出ください。
●妊娠されている方、またはその可能性のある方はお申し出ください。
●車での来院はご遠慮ください。
● バリウムは便と一緒に排泄されます。検査終了後は水分を充分に摂取してください。
用語・略語解説
1)造影剤 | 目的とする臓器や血管を画像で見やすくするための薬のことです |
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2)バリウム | 正式には硫酸バリウムといいます。白い液体の造影剤で、便などと一緒に肛門より排泄されます。 上部消化管検査、注腸検査、経口小腸検査のような消化管造影検査に使用されます。 |
3)憩室 | 腸管の内壁の一部が外側に向かって袋状に飛び出したものです。 |
4)ブスコパン | 胃や腸のぜんどう蠕動運動(内容物を移動させる役割をもつ運動)を抑える薬です。 |