輸血検査
どんな検査?
輸血は、血液という臓器の移植と考えられています。他人の血液を使用するため多くの副作用が起こる可能性がありますが、貧血や出血の際には必要な治療です。そのため、輸血検査では血液型をはじめ各種検査を行い、輸血に使用する血液製剤の保管管理を行っています。
何がわかるの?
輸血は、血液中の赤血球や止血に必要な凝固因子の量が減少、または機能が低下した場合に行う補充療法です。
輸血による副作用のリスクを最小限にするため、様々な検査を行います。
検査の流れ・方法
■血液型検査:血液型にはたくさんの種類がありますが、輸血において最も重要な血液型であるABO式血液型(A型、B型、O型、AB型)と、Rh式血液型(Rhプラス、Rhマイナス)を調べます。
■不規則抗体スクリーニング検査:輸血を受けられる患者さんの血液中に、輸血用血液と反応する抗体(不規則抗体)がないかを検査します。不規則抗体は過去の輸血や妊娠によって産生される場合があり、輸血するときは、その抗体と反応しない血液製剤を選択して使用します。
■交差適合試験:患者さんの血液と輸血用血液製剤を試験管内で実際に反応させ、異常反応がないかを検査します。輸血前に行う最終試験です。
その他
用語・略語解説
補足)輸血用血液(血液製剤)は人体の一部であるという点で、他の医薬品とは根本的にその性質が異なっています。また、血液製剤は、善意による献血で作られています。このため、輸血する場合は、この貴重な血液を無駄にすることの無いように有効に利用することが強く求められており、以下のような精度の高い保管管理業務を行っています。
●使用直前まで、適正な保管管理の実施。血液製剤には、「赤血球製剤」「新鮮凍結血漿」「血小板製剤」などがあり、種類によって保管の方法が異なります。
●在庫数・使用数・返品数・廃棄数の管理
●自己血輸血業務(貯血・保管管理・輸血前検査など)
※自己血輸血とは、事前に自分の血液を貯めておき、手術に備える方法です。