肩関節周囲炎(五十肩)
概要
関節周囲炎(五十肩)とは、肩の周囲の組織が炎症を起こす病気であり、主に50歳以上の人に発症することが多い疾患です。
原因・症状
肩関節周囲炎の原因ははっきりしていませんが、繰り返しの肩の過剰な使用や、肩関節の動きが制限された状態が続くことがリスク因子となります。また、糖尿病や高脂血症などの代謝異常がある場合にも発症しやすいとされています。
肩関節周囲炎の症状は、肩の痛みや運動制限が特徴的です。痛みは徐々に始まり、最初は軽度であることが多く、時間の経過とともに悪化します。また、肩を動かすと痛みが増したり、夜間に痛みが強くなることがあります。
検査
肩関節周囲炎の診断には、主に身体診察と画像検査が行われます。身体診察では、痛みや運動制限などの症状を詳しく聞き取り、肩関節の可動域や力の低下などを調べます。画像検査では、X線やMRIなどの撮影が行われ、肩関節周囲の状態を確認します。
治療
肩関節周囲炎の治療には、症状の程度によって異なりますが、主に以下のような治療が行われます。
■保存的治療:痛みが強い場合には、痛み止めの投与や、炎症を抑える薬(非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs))の使用が行われます。
■外科的治療(手術):症状が慢性化し、上記の治療法では改善が見られない場合には、手術が行われることがあります。手術には、肩関節周囲の炎症を取り除いたり、可動域を改善する手術があります。手術には、関節鏡下手術や開放手術などがあります。
■理学療法:肩関節の可動域や筋力を改善するために、ストレッチやエクササイズを行います。