医療法人 原三信病院
救急外来24時間受付
092-291-3434

反復性肩関節脱臼

概要

反復性肩関節脱臼とは、肩関節が繰り返し脱臼する状態を指します。脱臼は、肩関節の骨が脱落し、正常な位置から外れることを意味します。反復性肩関節脱臼は、慢性的な痛みや不快感を引き起こし、肩の可動域を制限することがあります。

原因・症状

反復性肩関節脱臼の原因は、一度脱臼したことがある、肩関節の周囲に傷や異常がある、筋肉や靭帯が弱い、過剰な負荷や衝撃を受けたなど、様々なものがあります。主な症状としては、肩の痛み、可動域の制限、肩の不安定感、脱臼が起こった時の強い痛みや肩が外れたような感覚があげられます。

検査

反復性肩関節脱臼の診断には、肩関節の詳細な検査が必要です。症状を聞き取り、肩関節の可動域や強さ、痛みの程度を評価します。次に画像検査が行われます。X線検査は、肩関節が脱臼した状態を確認することができます。また、MRI検査は、脱臼した際に周辺組織に生じた損傷や異常を調べることができます。最後に、運動試験が行われます。運動試験では、肩関節を脱臼した状態に近い状態にして、その安定性を調べます。この運動試験で、肩関節が脱臼しやすい状態であることが確認されれば、反復性肩関節脱臼の診断がつきます。

治療

治療方法は、症状の程度や原因に応じて異なりますが、以下のような方法が一般的に用いられます。
■保存的治療:安静や運動制限、痛みの管理、物理療法などをおこないます。多くの場合、これらの方法によって症状が改善することがあります。
■外科的治療(手術):保存的治療が効果的でない場合、手術が必要になることがあります。手術には、肩関節を安定化するための様々な方法があります。例えば、肩関節の周りにテープを巻いたり、縫合したり、骨にネジを取り付けたりする方法があります。
■リハビリテーション:手術後、再発予防のために物理療法やリハビリテーションが必要になる場合があります。肩関節を強化し、正しい姿勢や運動技術を学ぶことが重要です。