医療法人 原三信病院
救急外来24時間受付
092-291-3434

腎出血

関連するタグ

概要

腎臓、腎盂粘膜の血管や組織の損傷に起因する出血を腎出血といいます。腎出血の程度は、軽度から重篤なものまでさまざまです。

原因・症状

腎出血の原因には、以下のようなものがあります。
■腎臓組織の損傷:強い外力による腎臓の損傷(交通事故や打撲)、腎結石、腎盂腎炎、腎腫瘍など
■血管の異常:血管の炎症(血管炎)、動脈瘤、血管の破裂、腎乳頭微小血管の破綻など
■抗凝固療法:抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)の使用によって、出血しやすくなし腎出血が生じることがあります。

腎出血の症状には、以下のようなものがあります。
■肉眼的血尿:腎出血の主な症状であり、尿がピンク色や赤色になることがあります。
■腰痛:(出血が腎臓の周囲に広がると、)腹部に痛みを感じることがあります。
■発熱:炎症がある場合、発熱が起こることがあります。

検査

■血液検査:赤血球やヘモグロビンの数値、血小板の数値などを確認するし白血球数やC反応性蛋白(CRP)の増加など、体内の炎症反応を評価します。
■尿検査:尿中の赤血球の数や形態を調べるために行われます。また尿中の炎症や細菌の有無などを確認します。
■超音波検査:腎臓の状態や合併症の評価のために行います。
■CT検査:出血の原因や程度を評価するために行ないます。

治療

■保存的治療:軽度の腎出血では、安静や水分摂取の増加、炎症や感染症の予防などの対処療法が行われることがあります。
■内視鏡的止血術:麻酔を行い、尿道から細い内視鏡を挿入して腎臓の中を観察し、出血の原因や出血している部位を同定します。出血している部位をレーザーなどで止血します。
■インターベンション治療:出血が重度である場合は、血管造影を行い出血源を特定し、出血している血管の塞栓術が行われることがあります。
■外科的治療:出血が重篤である場合手術によって出血を止める必要があります。